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大学時代より写真には少しばかり興味を持っており、今までにどのくらいシャッターを切ってきたかを数えることも難しいものです。

先日より時間の合間を見て古いフィルムをデジタル化する作業を行っているのですが、予想以上に時間を要することからも未だに数千枚程度しか終えていない状態です。

しかしながらフィルム数にすると100本程度と、ほぼ裸の状態でも小さな紙袋がいっぱいになるくらい結構かさばります。

一方、変換したデータは小さなSDカードに充分な余裕を持ちながら保存されていますので、改めてデジタル化のメリットを感じることにもなりました。

また、フィルム時代はその色合いの好みもありメーカーや銘柄には相応にこだわりを持っていたことも改めてよみがえってきたもので、それはデジタル化してもなお明確な違いとなって表れます。

どちらが良いとのことではなくやはり好みの問題であることを再確認するとともに、対象物による向き/不向きもあるように感じられます。

イタリア短期留学中にも多くを撮影したもので、そこに写り込む人物には独特な古さを感じるものの、興味関心に任せて各所で撮影した家具においては不思議と古臭さを感じさせないのです。

多くの建造物においては、その歴史からも数十年の年月はほんの僅かなものに過ぎないのですが、当時製造された家具においてはその限りではありません。

それにも関わらず古臭さを感じさせない理由を考えると、やはりその優れたデザイン性にあることは間違いないようです。

このことは意外と凄いことなのですが、当時の大先輩デザイナーたちが数十年後のことをイメージしてデザインしていたとも考えにくいものです。

デザイン先進国ゆえに近未来的とも感じるデザイン性も少なくないのですが、それらを時代が追い越したように感じられないことからも、それが「何なのか」については追究したい部分です。

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