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何気なく目が留まったテレビ番組ですが、若いデザイナーたちが多く出演されていたこともあり自然とチャンネルはそのままの状態になりました。

一連の五輪エンブレム問題により世間の風当たりが強くなったとの意見が多く、結果として自身の仕事にも影響しているとの共通した内容です。

本来であれば伸び伸びとした環境のもと、自由な発想力を生かすことが必要になるのですが、完全に委縮してしまっているとのことです。

デザイナーとクリエイターとの違いについて説明される場面もあり、デザインはクライアントの意向や条件に沿うことを基本とすることがクリエイターとは大きく違う点であることを強調されています。

すなわちクライアントワークゆえに、まったくのゼロからクリエイトすることは少なく、何らかの既存作品を参考にすることも自然と多くなるとの内容もあります。

確かに、クライアントはイメージを伝えるためにも参考となる資料を提示されることは一般的だとも思われますので、それを完全否定することも難しいように感じます。

そのような現実からも、模倣とオマージュの違いについても各自の考え方を披露されていましたが、一般の方々に理解いただくために掲げたテーマとしては必ずしも適切だったとは感じられませんでした。

同時に、やはりグラフィックデザインの世界においては見た目だけで判断されることが多いこともあり、難しい一面があることを再確認したものです。

家具デザインにおいても、明らかに模倣されていると思われるものが数多く存在しており、これがオマージュだと納得できるものはどれだけあるのでしょうか。

私自身影響を受けた偉大な建築家やデザイナーは存在しますが、それらの作品をオマージュの対象にする発想はありません。

敬意を払うばかりに失礼に当たるように感じるためであり、やはりそのマインドは参考にしながらも独自の世界観を表現することを意識しています。

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