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デザインする際に常に心掛けていることとして、「デザインし過ぎないこと」があります。

デザイナーである以上、恰好悪いものをデザインしようとは誰も考えていませんので、往々にして気合を入れ過ぎると言いましょうか、そうなると知らず知らずのうちに緊張感だけが表面に現れてくるようです。

必然的にデザインのポイントも薄れてくるでしょうし、そのデザインを印象付けるためにも良い意味での計算された「抜きどころ」が必要なのだろうとの考え方です。

また、デザインは純粋美術ではないことからも、デザイナー個人のほのかに香る匂いはいいのですが、それが強すぎることはデザインの邪魔をするものと考えていることもひとつの理由です。

ある部分では純粋にデザインの綺麗さを味わいたいこともあるでしょうし、その場合はデザイナーの情報が返って邪魔になることもあるでしょう。

一方、デザイナーの情報が更にそのデザインを深めることに繋がる場合もあるのだろうと考えています。

そういった観点から、デザイナーがデザインにどのように関わっているのかについては出来るだけ具体的にイメージすることにしています。

それがデザイナーとしての責務とでも言うのでしょうか、そのような意識から「丁寧」であることも常に心掛けていることです。

自身の理想は上品なデザインの香りを感じていただくことであり、そのためにも小手先のスキルを磨くことではなく、常に勉強にていろいろなことを学ぶ姿勢が必要との認識です。

やはり人間力を高めることが大事だと言うことであり、それにより幾つになってもデザイナー個人の体臭を感じさせないデザインというものにこだわっていきたいと考えています。

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