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ありがちなこととして、デザインと装飾の境界線が曖昧になってしまうことがあるようです。

特に室内においては、6面すべてに何かを施すことに意識が向きがちのようで、時にはやり過ぎてしまうことも珍しくないことなのでしょう。

その空間に設置されるソファやチェアにおいても同様な意識が働くようで、これらの場合は底面を除く5面ということになりますが、その各々に何かを施すとの意識が強くなることにより、結果として装飾色が強くなるのだろうと考えています。

おそらくデザインワークのプロセスの問題だと思われ、例えばデザインの基本となる静物デッサンを行う際に必要な全体的に正確な形をとるとの意識やその必要性を再確認するものです。

一点に意識を集中させ部分的に描き込むことは全体バランスを取るうえで失敗の原因にもなりがちですので、おそらくこの経験がデザインに生きるものと信じています。

更に、意識を一点に集中させる癖がついてしまうと、往々にしてやり過ぎてしまうことに繋がるようで、結果として全体的なまとまり感に欠けたものに仕上がってしまうようにも感じています。

また、ある素材や材料にこだわりを持ち過ぎることも避けたいもので、特別な事情がない限りこれを用いることが条件とならないように意識する必要性もありそうです。

これは過去に何度も記していることですが、デザインには良い意味での抜きどころも必要になると考えており、特に寛ぎの機能を重要視するソファにおいてはこれにより程よく緊張感も和らぐものです。

 

つまりやり過ぎないことが大事になると言うことであり、これはある意味とても難しいことなのですが、やはり程々に抑えることを常に意識することが必要になりそうです。

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