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とても残念なことですが、大学時代の恩師と言える先生がお二人ともお亡くなりになりました。

お二人の偉大なる先生からはそれぞれプロダクトデザインとインテリアデザインを学んだもので、それが家具デザインの礎になったことは間違いありません。

一方では、典型的な若気の至りとも言えるのでしょうか、当時はそれほどまでに偉大な先生方だとは強く認識することもなく、もっと多くのことを積極的に学ぶべきだったとの後悔にも似た想いを今でもずっと抱えています。

5年ほど前には25年ぶりくらいにお二人の先生ともお会いすることになったのですが、当方が真っ先にご挨拶に伺ったところ、お二人とも当方のことを懐かしそうに名前で呼んでくださいました。

学ぶ立場だった学生がお世話になった教授陣の名前を憶えていることは当然ですが、ずいぶんと老けてしまった学生の顔だけではなく名前まで憶えていて下さったことには感謝の気持ちでした。

もっとも、これも今思えば若気の至りなのですが、お一人の先生には同じ大学の学生だった妻との結婚式での仲人を務めていただき、また列席いただいた他の先生方には有難くスピーチも頂戴しました。

スピーチの内容についても印象に残るワードを今でも記憶していますので、本当に恵まれた学生時代を過ごすことが出来たものだとつくづく感じるものです。

デザインを学ぶうえでの印象に残るワードも心に刻み込んでいますので、デザインのテクニックはもちろんのこととして、最も重要なこととしてそれに取り組む意識面を学んだものです。

少なくともその意識面はデザインを考えるうえで絶対外すことは出来ないことになっていますので、やはりデザインを専門的に学ぶことの意味合いはとても大きいものとも考えています。

どのような業種も共通するものと思われますが、より専門性を要するものであればやはりプロの存在は必要不可欠ですので、自称デザイナーが少なくない業界ですが、機能するデザインの本質を探り続けていきたいと考えています。

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