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アンティーク家具には明確な定義があるものでもなく、一般的には100年以上経過していることがひとつの指標になるようです。

同時に、大量生産されていないものが対象になるようで、歴史や伝統が受け継がれた由緒あるデザイン性やその質が求められているようです。

それゆえ英国家具の少しばかりデコラティブな家具の印象も先行するのですが、その様式も本当の意味での成熟期は1920年代以降かもしれません。

その背景としては機械化があるもので、すべてを手作業にて行っていた当時と比較すると更に複雑で均一性に優れた家具が生み出されたものと思われます。

そうなると、100年経過していないものも少なくないと思われますが、イギリスにおいてはその頃に作られたものも立派なアンティーク家具として扱っている様子からも、厳密な時間の経過ではなくやはりデザインの質やその再現性及び完成度を重要視していることが感じられます。

何よりも、100年程度経過しても相応に綺麗な状態で残り続けていることに価値があるもので、当然のこととして無垢材にてしっかりと作られていたことが背景にあることは間違いありません。

一方ソファにおいてはどうでしょうか。

いわゆる消耗部材が多いことからも一般的な張りぐるみタイプソファがアンティークとして残ることは難しいことが現実でしょう。

従って椅子や長椅子と言った露出したフレームは無垢材で作られたタイプが残っていることが現実でしょうし、それらにおいてもどちらかと言えば少々デコラティブな印象も先行します。

いわゆるそれがアンティークっぽさなのかもしれませんが、未来のアンティークのひとつとしてオーセンティシティソファやボード類が受け継がれていくことに期待しています。

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