「デザインの良し悪し」

一般的に広く受け入られるデザインとでも言うのでしょうか、その手法にはコツのようなものがあることも見えてきます。

これは音楽でも同様なことが言えるようで、ある時代を牽引されたヒットメーカーとも言える方がそのようなことを話していたことも思い出されます。

しかしながらそれらにはきちっとした方程式があるものでもなく、やはりその独特な感性はそのデザイナーより発せられるものと思われます。

それゆえの「らしさ」がどこからともなくにじみ出てくるのでしょうし、これはテクニックだけではカバーしきれないものだろうとも感じます。

そこで言われることとしてデザインの良し悪しがあるのですが、プロのデザイナーがデザインしたものであれば基本的に悪いものは存在しないものと思われます。

やはりバランス面が最も重要になるもので、それはデザインを学ぶうえで基礎となる部分より自然と身に着けることになります。

一方決して良くないと思われるデザインの共通点は、バランス面の悪さにあることが見えてきます。

このバランス面はデザインを学んでいない方にも感じられることだろうと考えており、それがいわゆる「野暮ったい」のように表現されることになるものと思われます。

結果としてデザインが良くないものは売れないのでしょうし、少しばかり予算オーバーだとしてもデザイン性に優れているものは売れるものとしてその地位を固めていくものとも思われます。

デザインの良し悪しはその道のプロにより評価されることもあるのですが、玄人好みだけでは難しい現実もありますので、一般の方々にも何となく感じていただけるようなデザインが真に良いデザインとして受け継がれていくことを再確認しているところです。

「日本製」

日々新型コロナウィルスの話題が報じられているような状況において、海外の方々との接触については少なくとも以前よりも意識するようになったような気がします。

都内青山のアパレルショップの多くにおいては、店員さん全員がマスクをしている光景も多く見受けられます。

通常は接客業においてマスク着用は許されないと思われるのですが、百貨店においても特例で認めているようですし、先日羽田空港を利用した際にはグラウンドスタッフの方々においてもマスクを着用している方が大半でした。

乗客の皆さんにおいても半数以上の方がマスクを着用していると言っても過言ではないくらいで、やはり意識されている方の多さを再確認することになりました。

そのような状況もあり多少なりとも意識過多になっているのかもしれませんが、都内は特に外国の方の姿を多く見かける状況があり、少なからず接する機会も増えていることは間違いありません。

国籍は様々で、職業においても建築家やアジア諸国で事業を展開している方等それこそいろいろなお話をお聞きすることになります。

共通している点と言えば、イタリアブランドメーカー各社の有名な製品ではなく国産の上質な家具を求められていることにあります。

意識の中に予算面がまったくないとは言えませんが、母国で使用される家具としては上質な日本製品を好まれる方が少なくないことは確かなようです。

しかしながら日本製品に日本らしさを求められるイメージは決して強くなく、特に家具においてはそのデザイン性と性能を重要視されることが多いことに気付かされます。

特にオーセンティシティソファにおいては、イタリアブランド製品との比較においても決して負けていないことを実感することが多くなっています。

「アームチェア」

オーセンティシティソファにおいては、その当初のコンセプトからもあえて存在感を強く表現しています。

ウォルナット材をはじめとして、日本国内何処を探しても見つけることが不可能な立派な材料を保有しており、また独自のルートにてそれらを継続的に確保することが可能な背景を最大限活かす目的もあります。

立派な厚材の中より更に厳選したものを主材としてデザインすることからスタートしたもので、それでも野暮ったくならないようにあえて積極的にデザインを施したものです。

それを最初の流れとして取り組み、その後は材料の有効活用にも少なからず意識を向けることになり、いわゆるお肉で言うところのシャトーブリアン以外の部位も上手に用いることを考えました。

更に、希少な厚材ばかりではなく薄くても立派な材料にも目を向け、それを中心に用いたFINEシリーズも開発することになったのです。

結果としてFINEシリーズの方がお求めやすい価格帯になっていることもあり、比較的若い世代にも受け入られるようになったことも確かです。

更に方向を変え、厚材を用いたFINEシリーズのソファも開発されたのですが、これは厚材でなければ強度保持不可能なまでに部材数を絞り込んだシンプルなものになります。

このような背景からも、それはソファだけに適用されるデザインではなかったこともあり、少しばかり時間を要しましたが同デザインのアームチェアも新たにお披露目されることになりました。

現在はソファに負けない座り心地を表現すべくフレーム製造とは別の工程にも入っていますので、発表される日を楽しみにお待ちいただければと思います。

また、アームチェアとして相応な存在感を放つことからもご家庭以外の環境でもご使用されるイメージを膨らませているところです。

「風格」

今では各社より販売されるようになったウッドフレームタイプのソファにおいては、15年以上前と比較すると選択肢の幅はかなり広がったものと思われます。

そのデザイン性は様々で、線の細い繊細なものからかなりの存在感を放つ粗削りな木部を強調するものまで概ねラインナップされたとも言えるでしょう。

その座り心地においても、おそらくはオーセンティシティソファが牽引することにより全体的な底上げもされてきたように感じます。

クッション部分は外注することも一般化されたようで、その環境下で学んだことをベースとして最近においてはそれらも内製化する動きが見られます。

その背景としてはコスト面があることは容易に推測できるものの、基本的に硬いものと軟らかいものは製造面において性質がまったく違うこともあり、軌道に乗せるまでには予想よりも時間を要することになるものと思われます。

更に言えるとすれば、その方向性が果たして正しいものなのかについては慎重に見極める必要がありそうです。

なぜならば、モノづくりの基本は「餅は餅屋」の理論があると考えているからです。

要するに、本当に良いものをつくり出す意味においてはやはり本物のプロの手にかかる必要があると言うことです。

また、すべてを内製化すると無意識のうちにコスト面が優先されることになり、それは決して無視できない要素ではあるものの、一方では最上級のものを生み出す環境としては多少なりとも障害になると考えているからです。

安定的な品質を有した工業製品ゆえもちろんコスト面を無視することはないのですが、それは最大の要素とはならないところに位置するものがオーセンティシティ家具だと考えており、それがどこか風格に繋がっているものとも考えています。

「明けましておめでとうござ

例年同様の書き出しになるのですが、早いもので新年のご挨拶も今回で13回目となります。

これを機に過去12回分を一度に読み返すことも慣例化しており、不思議なことにその当時の気持ちは今でも比較的はっきりと思い出すことが出来ます。

総体的には、決して明るい話題が多いとは言えない家具業界においても常にポジティブな気持ちで前進しようとの年始らしい意思表明が多いことにも気付かされます。

また、メーカーと小売店との関係性について触れることも少なくなく、ある部分では古い考え方が残っているのかもしれませんが、基本の部分は何とか維持したいとの気持ちが強くあるからです。

13年前と比較するとずいぶんと状況も変わっていると思われるものの、家具自体の需要が無くなるわけではないため、安価な製品だけに市場を占められることがないように取り組む必要がありそうです。

メーカーとしてその姿勢が必要であることは間違いなく、しっかりとしたモノづくりを行うことを前提としながら、やはりそれを広く知らしめる努力も必要になるのでしょう。

そのひとつはブランディングであり、知る人ぞ知るブランドも恰好いいものの、積極的に知ってもらうことにより本来ご使用いただけるはずのお客様の手元に間違いなくお届けすることが可能になります。

オーセンティシティにおいては、時折「知っていればこれを買ったのに…」とのお言葉を耳にすることがあるため、そのようなお客様を極力減らすこともメーカーとしての責務でもあるでしょう。

そして、オーセンティシティが未来永劫続く国産の立派な家具ブランドになるべく引き続き盛り上げていきたいと考えています。