最近対応させていただいたお客様より、ソファ屋さんや家具屋さんでソファの座面はやわらかいとへたりやすいとの説明を受けたとの内容がありました。
そのような説明をされていること自体驚きでしたが、確かにそのように感じられている方が少なくないことを実感することになっています。
理想形はやわらかいクッション性だが、早めにへたってしまうように感じるためそれに備えて若干硬めを選定する方が良いでしょうか?との質問です。
また、耐久性の観点からはやはり硬めのクッション性の方が望ましいでしょうか?との質問もありました。
つまり「やわらかいクッション性=へたりやすい」/「硬めのクッション性=へたりにくい」との感覚が一般的に受け入られているものと推測できます。
確かに高密度でありながらも低硬度のウレタンが開発されるまではそのような概念で間違いはなかったものと思われますが、現在はその限りではないことを先ず確認しておきます。
同じ体積であっても重量が軽いウレタン(いわゆる低比重ウレタン)を使用することにより、特にそれらの使用量が多いソファにおいてはコストを大幅に削減することが可能となります。
また、その使用量自体を極力減らすことによりコストを抑えることも可能になります。
それゆえ安価なソファにおいては、例えばアームトップ部を押さえるとすぐに下地の硬い部分を感じてしまいます。
張りぐるみタイプのソファは底面を除くボディのすべてがウレタンで覆われているのですが、その層が極端に薄いものは勢いよくぶつけてしまうと怪我をしてしまうなんてことも現実的に起こり得ます。
つまり、ソファにおいてウレタンはとても重要な位置付けになりますので、コストを抑えるばかりにウレタンの質や量に手を付けることは寛ぎの観点からは本末転倒になってしまいますので、その分良いソファは相応なコストが発生していることを認識すべきだろうと考えます。