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様々なことにおいて、肯定することは比較的容易かもしれませんが、否定となると相応に労力を要するものです。

当初は多少なりとも問題に感じていたことも、もしかするとそれに慣れてしまうとそれを問題と感じなくなることも少なくないように思われ、むしろ問題と感じないようにしているのかもしれません。

例えばCADでの作図や修正作業において、同じ結果を導き出す方法は何通りも存在します。

作業効率を上げるためにも当初はいろいろな方法を試してみるものですが、ある方法が自身に合っていると感じそれに慣れてしまうことにより、仮に他にもっと良い方法があったとしてもそれに移行することはありません。

このように考えると、同じことを長く続けることにより知らず知らずのうちに問題を内在化することにも繋がっていると言えるでしょう。

改善のためには常に問題意識を持つことが大事だと言われ、これは常に現状否定を行うことに等しいものだと考えれば、慣れは最も危険な状態だとも言えます。

加えて、そこに至る経緯や現状の取り組みに対して否定することがなければ、実績はさておき「自分たちが行っていることに間違いはないはず」・「もう少し頑張れば何とか実績も付いてくる」との意識が芽生えてくるのかもしれません。

多少の失敗は経験値として次に生かすことも出来るかもしれませんが、あまりにも長い期間その状態が継続すると、取り返しのつかないところまで進みかねないリスクをはらんでいることを強く意識する必要があるのだろうと思われます。

これは自分自身への戒めでもあり、何度か同様の失敗をしていることの原因を冷静に分析すると、ほとんどにおいて慣れが先行してしまったことによる問題意識の欠如があるため、常に良い意味での現状否定の意識を持ちたいと考えています。

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