「ウォルナット材家具」

相変わらず人気のウォルナット材ですが、その理由はありそうです。

第一にその木目と他にはない濃い色味にあると思われ、自然と高級感も生まれることも人気の秘密なのでしょう。

アンティーク家具や調度品の世界でもウォルナット材製品は高級品の代名詞みたいなもので、かつては富の象徴とも言われたものです。

アンティーク家具として多くが現存しているということは、堅く丈夫で狂いも少ないことから長持ちすることによるものです。

粘りがあることからも耐衝撃性にも優れているようで、それゆえライフル銃等の銃床材としても用いられてきたようです。

人気の樹種と言うことは多くの家具にこれが用いられることになることからも、当然のように同じ家具でも選択肢がかなり広がることになります。

必然的に他の家具がウォルナット材なので今回もそれに合わせてウォルナット材にしようとの意識にもなるものを思われ、結果としてウォルナット材は日本においても家具材として定着したものと思われます。

しかしながら「ウォルナット材家具=良い家具」と言うことにもならないため、更に見極める目を持つことが必要になっていることは間違いありません。

無垢材の場合は木目や色味のバラつきも少なくなく、それゆえ歩留まりの観点からは着色にて色合わせすることも決して珍しいことではありません。

妙に色味が揃っているものはその可能性も高くなりますので、いわゆるウォルナット色と本物のウォルナット材の色味の違いを知ることが必要です。

最高級グレードとランク付けされたとしても、その中でもかなりのバラつきがありますので、本物を見極める目を持ったうえでオーセンティシティ家具と他の家具を見比べてみることもお勧めです。

「信頼」

適正価格と言うものはその人の価値基準によって大きく変わってきます。

そのもの自体に価値を見出すことがなければ、一般的には安価だと思われてもその人にとっては高額に感じられるかもしれません。

ご家族で使用される家具においては、ご夫婦の価値基準が大きく違うことも稀に見られ、そのような際にはネガティブな意見が勝る傾向も感じられます。

一度冷静になると、「そんなに高額なものでなくても充分ではないか…」との意識が勝ってくるようにも感じられますし、結果として安価なものに収まってしまうことが少なくないようにも感じます。

そのように考えると、気持ちが高ぶっているときが少しばかり高額でも本当に良いものを手に入れる良いタイミングなのかもしれません。

それは衝動買いに似た部分もあるのかもしれませんが、結果として「買ってよかった」と思えるものであればその決断は正しかったと言えるでしょう。

一方、比較的高額だったとしても本当に良いものだとも限りませんので、本質を見極める眼力は失敗しないために必要不可欠です。

特に家具においては価格とクオリティが必ずしも比例しないことが問題で、一般的に安価なものに高いクオリティを求めることはないのですが、高額なものには相応にクオリティを求めることは普通の感情です。

要するに価格面はひとつの参考程度とすることが望ましく、やはり必要なことは現物をよく見て確かめることでしょうし、仮に不明な点があれば遠慮されることなく質問を投げかけることだと思われます。

更に、表面上見えない部分も重要なポイントになりますので、本当に信頼できるメーカー製品を選ぶことが安心ですが一般的にその判断は難しいため、実績のある信頼できるお店で求められることをお勧めします。

「一生もの」

お部屋の模様替えに合わせてソファも買い替えようとの考え方は少なくないのかもしれません。

将来的にインテリアのテイストが変わる可能性もあり、それゆえその際に対応可能なように買い替える選択肢が生まれることも理解できないものではありません。

それはソファをインテリア商材の一部として捉えられているからであり、本来の機能性については少なくとも最優先に考えられていない可能性が感じられます。

日本のソファメーカーの多くはそのような考え方を更に助長するような製品開発を行っているようにも感じられ、そのような大きな流れについては少しばかり立ち止まって考える必要がありそうです。

絶対的な高耐久製品とは言えないものの、「それなりのもの」また「それほど高額ではないもの」とのコンセプトはおそらく若い方々を中心として大多数に支持されていることは事実です。

「将来どう変わるか分からないため、これで充分じゃないか」との心理面をうまくついているようでもあり、そこに一番のヴォリュームゾーンがあることも事実だと思われます。

しかしながらソファに限らず買い替えの頻度が増すことは、同時に廃棄処分するものも確実に増えることを認識する必要があります。

最近の地球規模での異常気象は既に100年に一度ではなくなっており、日本だけでも各地で頻繁に起こっている印象があります。

同じ貴重な資源を用いるのであれば、しっかりとしたモノづくりを行うことにより製品寿命を可能な限り延ばすことが大事になりますし、そのような時代に戻るタイミングに来ているのではないでしょうか。

「調和」

造作家具においては、既製品にはない細かなご希望を叶えることが趣旨になるため、そこにはいろいろな要素が入り込むことも珍しくありません。

例えばお手持ちの古い既存家具も一部活用するとか、特殊な素材を一部に用いるとか、お気に入りの作家さんの作品を埋め込むとか、世界にひとつだけの家具を作る意味においてこだわりも相応に強いものでしょう。

ところが、そのような希望を満足させることは決して容易なことではなく、最終的な仕上がりをイメージできなければ絶対不可能とも言えます。

仮にその中に取り入れるものがとても個性的であった場合、他との調和を図ることは特に難しくなりますし、もちろん個性を消すようなことがあっては本末転倒にもなってしまいます。

その過程ではそれに絡む方々のいろいろな想いも入り込みますので、その中での調和を図ることも必要になります。

既製品よりも難しい作業が発生することが多いと言うことですが、それだけに無事完成したときの喜びも大きいものと思われ、そのような時には家具に携わることが出来ていることを幸せに感じることにもなりそうです。

もちろん一番の喜びは依頼者がとても満足される様子を目にしたときであり、プロとして携わることが出来たことには感謝の気持ちも生まれます。

オーセンティシティ家具においては、当然のこととして定番品が存在するものの、満足度を更にアップさせるためにも各種別注対応も可能です。

デザインテイストを引き継いだ定番品にはないアイテムを別注することも可能ですし、ソファにおいてはその座り心地を細かくカスタマイズすることも可能です。

しかしながらやはり製品としての調和を図ることは大事なことですので、プロとして取り組んでいきたいと考えています。

「地域性」

ソファの張地に使用するために、長年イタリア製生地の動向を見てきました。

新陳代謝の意味合いもあり毎年一定以上の新生地を入手するようにしており、自然と傾向等も感じられるようにもなっています。

それと同時に、「どのような生地が売れるのだろうか」との感覚も相応に磨かれてきたようにも感じます。

小さな生地サンプルを見ただけで、実際これにてソファを張り上げた際にどのような感じに仕上がるのかについて理解する必要があり、それが分かるようになると、逆に生地を見て新たなデザインの発想を広げることにも繋がります。

その生地にマッチするデザインをイメージすることになり、仮にそのテイストが総合コンセプトとまったく異種なものだと判断すればそれをチョイスすることはありません。

充分吟味した結果として生地チョイスとデザイン性がうまくマッチした場合は、人気の生地となり消費量は相応に増えることになります。

このようにプロダクトのデザイン性とも相まって人気生地が生まれるのですが、多少なりともその内容には違いが生じることからも、それは地域性とも無関係ではないことが見えてきます。

ひとつには決して無視できない予算面があり、多くの場合その良さは理解できても高額となる生地を選定することは難しい場合も少なくないようです。

もうひとつには、それとはあまり関係ないところで受け入れられる色味や柄の地域性があるようにも感じます。

好みの違いということになるでしょうが、それを前提としてチョイスする意識が生まれると大きなコンセプトが崩れることにも繋がりかねないため、やはり経験から生まれた感性や感覚を大事にしていきたいと考えています。