「可変」

 

時には形や大きさを変える家具も見られます。

 

大きさを変えるものとしてはエクステンションテーブルが代表的なものと言えるでしょうし、これは実用性に富んでいるのかもしれません。

 

しかしながら一方では、小さいままとか大きいままとか、いずれかの大きさのままでほぼ変えることはないとの声も一部では聞こえてきます。

 

本来は人数により大きさを変えて使用することが趣旨でしょうが、結局のところはそれほどまでこまめに変えることはないのかもしれません。

 

私個人の印象としては、建築設計士の方がリフォームの設計をされる際には、造り付けでこれらの可変する家具の類を設置されることが比較的多いように感じています。

 

決して広くない住宅事情が背景にあるのかもしれませんが、率直なところ「本当にそのように使うのかなぁ…」と思ってしまったりします。

 

可動部分には単にピアノ丁番が用いられたり、キャスターが用いられたりと、DIYの領域から脱していないものが少なくない印象です。

 

このようなことは私個人も学生時代に経験しており、当時は椅子にとても関心があったことからも、一脚の椅子で一般系と軽休息系に姿を変えるノックダウン仕様の椅子を製作したことがあります。

 

当時は相応に評価された記憶もあるものの、今思い返すとやはり総合的に綺麗ではないと感じることからもデザイン性としては如何なものでしょう。

 

当時は機能性を高めることが素晴らしいと考え取り組んだものですが、形を変えるためにはゼロから組み直す必要があることからも、根本的に非機能的ともいえるかもしれません。

 

パズルのように「なるほど!」と感心させるものは出来たのかもしれませんが、実用性の観点ではまったく違うものとなることからも、動くものゆえの耐久面も含めて可変する家具については特に注意が必要なのでしょう。

「脚部」

オーセンティシティソファのようなウッドフレームタイプは、脚部もデザインの中に完全に組み込まれています。

 

いわゆる脚無しデザインと言われるようなロータイプのものは文字通り脚部との概念はないのかもしれませんが、ソファにおけるその位置付けは決して軽視できない部分との認識です。

 

昨今はお掃除ロボットを活用される方が急増している印象で、ソファの下もそれが通るだけの空間を設けたいとのご要望も多く、その場合は一般的に100mm以上の空間が必要になります。(※一部の機種は140mm以上必要)

 

オーセンティシティソファの場合はその趣旨ではないもののデザイン性の観点より概ね120mm程度の空間がありますのでその点において問題はありません。

 

一方のいわゆる張りぐるみタイプと言われるソファにおいては、脚部の扱い方は少しばかり違ってきます。

 

それをインセットさせ、またソファの陰に落とし込むように黒色とすることにより、あえて存在感を消すことでソファ自体が浮いているように見せる場合もあります。

 

反対に、外側の角部分に取り付けることによりそれ自体を目立たせデザインのアクセントとする場合もあります。

 

その素材も様々で、ウォルナットやブラックチェリー等の木製だけではなくステンレスやジュラルミン(アルミ合金)・真鍮と言ったような金物もあれば、それらを融合したようなものもあります。

 

強度面や表現方法として金物でなければ難しいものもありますし、一方では木製でしか表現できないテイストや存在感もあり、またインテリアのテイストにマッチさせるためにそれらより選定することになります。

 

ソファにおける比率は小さいものの、脚部の役割は予想以上に大きいとも言えますので、そのような視点にて全体のデザイン性とのマッチングを見ていくとソファの本質が見えてくるかもしれません。

「ベースクッション材」

ソファにおけるクッション材としては、真っ先にウレタンやフェザーをイメージされる方が多いのではないでしょうか。

 

もちろんそれも重要な素材となりますが、それ以上に大事な部分と言っても過言ではないところにそれらが設置されるベース部分があります。

 

日本メーカーの場合は、Sバネ(スネークバネ)やコイルスプリングと言ったいわゆる反発性の高いバネ材(線材)を用いることが多く、更に安価に抑える製法としては合板やスノコ敷きのものも見られます。

 

当然ですが、硬い板の上にウレタンクッションが置かれると、それが潰れる際に力を逃がす部分がないことからもウレタンの劣化は早まると言われています。

 

そのこともさることながら、いわゆる底突き感と言いますが、腰掛けた際に文字通り底を突く感じがあることから決して優れた座り心地とはなりません。

 

そのような感触を軽減するためにもベースクッション材を仕込むことになるのですが、その種類により座り心地も変わってきます。

 

その上に設置されるクッション材との相性もありますが反発性が高いバネ材を用いることにより跳ねるような感触になりますし、もっとしっとりとしたしっかりとホールドされる感触を表現するためにはウェビングテープを縦横に張り巡らせることが効果的です。

 

しかしながらウェビングテープは素材がゴムとなることからも耐久性に劣るかのように表現されることが多いことが現実で、それゆえSバネやコイルスプリングが最高のベースクッション材として認識されている業界関係者も少なくないものと思われます。

 

それゆえウェビングテープは安価なソファに用いられることが多いとも表現されるものも目にすることになるのですが、これらの情報はとても古く少なくとも数十年以上は更新されていないようにさえ感じられます。

 

体圧分散性や上部クッション材の耐久性の観点では線ではなく面で受けるウェビングテープが最も優れていますし、それ自体の耐久性においても充分実績があるイタリア製のそれを用いるものがオーセンティシティソファになります。

「使用目的」

ソファの座り心地については、少なくとも軽く腰掛けた程度では良し悪しを判断することは出来ません。

 

また、ご自身のコンディションによりその感じ方も違ってきます。

 

例えば、とても疲れているときにドンっと腰掛けた際には、比較的やわらかく沈み込むような座り心地が心地良く感じられる傾向があります。

 

また、座り心地に対する先入観が本来ご自身にマッチする座り心地選定の邪魔をすることも珍しくありません。

 

比較的多いものとしては、腰痛を持たれていることからも総体的に硬めが良いと決めつけられていることにあります。

 

その視点で次々と腰掛けられると、単に座面のファーストタッチのみで選択肢より外されることになり、本来あるべき背もたれとの関係性を確認されることもなくなります。

 

むしろ大事なのは背もたれと言っても過言ではないもので、座面と背もたれとの関係性を確かめるべく先ずはしっかりとした姿勢で腰掛けられることをお勧めします。

 

更に、ソファの場合は必ずしも同じ姿勢で長く腰掛けられるものでもないため、ご自身のライフスタイルにマッチしたいろいろな寛ぎの姿勢を試されることも大事なことです。

 

もちろん各種姿勢に対応するものがベストと言うことになりますが、ソファの使用目的がはっきりしている場合はそれに特化した機能性を優先させることになります。

 

例えば、いわゆるその上でゴロゴロせずにしっかり腰掛けた状態で本を読むとか映画を観るとか、その場合は特にオーセンティシティソファが向いているかもしれません。

 

もちろん時には横になったりすることも可能ですので、先ずはごゆっくりと試されることから本来の使用目的にマッチしたものを見つけ出すプロセスが大事になります。

「超越」

ソファにおいては、張地を選定する過程はとても楽しいことではありますが、とても難しい反面もあります。

 

例えば僅か5種程しか選択肢がなければそれほど悩む必要もないのかもしれませんが、当然のように少なからず妥協する必要性があるでしょうし、その点オーセンティシティソファにおいては豊富なイタリア製生地よりチョイス可能なことが大きな特徴にもなります。

 

選択肢が多いだけに迷ってしまうことも少なからずありますが、予算面も含めて必ずベストマッチするものを見付けることが可能だろうとも考えています。

 

その過程は様々で、室内のイメージをお伝えいただきながら当方からの提案を望まれる場合もあれば、当初より強くイメージを持たれそれに近いものを探される場合もあります。

 

経験上、前者の場合は比較的スムーズに決定する流れとなりますが、後者においては予想以上に時間を要する場合も少なくありません。

 

多くの場合は参考となる写真等のイメージを強く抱いているものの、そのイメージに近付けるためにはどの程度の色味の張地を選定する必要があるのかについては一般的に判断しにくいものです。

 

多少なりとも大きな張地サンプルがあれば、それを実際検討中のソファに掛けてご覧になることで少しはイメージしやすくなりますが、それも絶対間違いがないかと言えばその限りではありません。

 

我々の使命はお客様に本当の意味で喜んでいただくことにあるため、仮にお客様がそのように感じられたとしても違うものは違うとプロとしてアドバイスする必要性を常に心に留めています。

 

もちろん否定だけでは納得いただけませんので、代替案を分かりやすく示すことが大事になりますし、それがお客様にも相応のインパクトを与えるものでなければいけません。

 

お客様のイメージを常に超越することが我々の使命とも言えるでしょう。