「アームチェア」

オーセンティシティソファにおいては、その当初のコンセプトからもあえて存在感を強く表現しています。

ウォルナット材をはじめとして、日本国内何処を探しても見つけることが不可能な立派な材料を保有しており、また独自のルートにてそれらを継続的に確保することが可能な背景を最大限活かす目的もあります。

立派な厚材の中より更に厳選したものを主材としてデザインすることからスタートしたもので、それでも野暮ったくならないようにあえて積極的にデザインを施したものです。

それを最初の流れとして取り組み、その後は材料の有効活用にも少なからず意識を向けることになり、いわゆるお肉で言うところのシャトーブリアン以外の部位も上手に用いることを考えました。

更に、希少な厚材ばかりではなく薄くても立派な材料にも目を向け、それを中心に用いたFINEシリーズも開発することになったのです。

結果としてFINEシリーズの方がお求めやすい価格帯になっていることもあり、比較的若い世代にも受け入られるようになったことも確かです。

更に方向を変え、厚材を用いたFINEシリーズのソファも開発されたのですが、これは厚材でなければ強度保持不可能なまでに部材数を絞り込んだシンプルなものになります。

このような背景からも、それはソファだけに適用されるデザインではなかったこともあり、少しばかり時間を要しましたが同デザインのアームチェアも新たにお披露目されることになりました。

現在はソファに負けない座り心地を表現すべくフレーム製造とは別の工程にも入っていますので、発表される日を楽しみにお待ちいただければと思います。

また、アームチェアとして相応な存在感を放つことからもご家庭以外の環境でもご使用されるイメージを膨らませているところです。

「風格」

今では各社より販売されるようになったウッドフレームタイプのソファにおいては、15年以上前と比較すると選択肢の幅はかなり広がったものと思われます。

そのデザイン性は様々で、線の細い繊細なものからかなりの存在感を放つ粗削りな木部を強調するものまで概ねラインナップされたとも言えるでしょう。

その座り心地においても、おそらくはオーセンティシティソファが牽引することにより全体的な底上げもされてきたように感じます。

クッション部分は外注することも一般化されたようで、その環境下で学んだことをベースとして最近においてはそれらも内製化する動きが見られます。

その背景としてはコスト面があることは容易に推測できるものの、基本的に硬いものと軟らかいものは製造面において性質がまったく違うこともあり、軌道に乗せるまでには予想よりも時間を要することになるものと思われます。

更に言えるとすれば、その方向性が果たして正しいものなのかについては慎重に見極める必要がありそうです。

なぜならば、モノづくりの基本は「餅は餅屋」の理論があると考えているからです。

要するに、本当に良いものをつくり出す意味においてはやはり本物のプロの手にかかる必要があると言うことです。

また、すべてを内製化すると無意識のうちにコスト面が優先されることになり、それは決して無視できない要素ではあるものの、一方では最上級のものを生み出す環境としては多少なりとも障害になると考えているからです。

安定的な品質を有した工業製品ゆえもちろんコスト面を無視することはないのですが、それは最大の要素とはならないところに位置するものがオーセンティシティ家具だと考えており、それがどこか風格に繋がっているものとも考えています。

「明けましておめでとうござ

例年同様の書き出しになるのですが、早いもので新年のご挨拶も今回で13回目となります。

これを機に過去12回分を一度に読み返すことも慣例化しており、不思議なことにその当時の気持ちは今でも比較的はっきりと思い出すことが出来ます。

総体的には、決して明るい話題が多いとは言えない家具業界においても常にポジティブな気持ちで前進しようとの年始らしい意思表明が多いことにも気付かされます。

また、メーカーと小売店との関係性について触れることも少なくなく、ある部分では古い考え方が残っているのかもしれませんが、基本の部分は何とか維持したいとの気持ちが強くあるからです。

13年前と比較するとずいぶんと状況も変わっていると思われるものの、家具自体の需要が無くなるわけではないため、安価な製品だけに市場を占められることがないように取り組む必要がありそうです。

メーカーとしてその姿勢が必要であることは間違いなく、しっかりとしたモノづくりを行うことを前提としながら、やはりそれを広く知らしめる努力も必要になるのでしょう。

そのひとつはブランディングであり、知る人ぞ知るブランドも恰好いいものの、積極的に知ってもらうことにより本来ご使用いただけるはずのお客様の手元に間違いなくお届けすることが可能になります。

オーセンティシティにおいては、時折「知っていればこれを買ったのに…」とのお言葉を耳にすることがあるため、そのようなお客様を極力減らすこともメーカーとしての責務でもあるでしょう。

そして、オーセンティシティが未来永劫続く国産の立派な家具ブランドになるべく引き続き盛り上げていきたいと考えています。

「導くこと」

メーカーにとっては当たり前の家具においても、それは数多く存在することもあり、そのひとつがお客様の手に渡ることは奇跡に近いのかもしれません。

そのようなことからも最終的にはご縁があったと言うことに尽きるのでしょうが、結果として選んでいただけたことには感謝の気持ちが大変大きいものです。

ソファにおいては、探し始めてから相当長い年月が経過しているようなことも決して珍しいことではなく、すべてにおいてイメージにマッチするものを探し出すことはとても難しいようです。

選定の要素はかなり多く、デザイン性はもちろんのこととして寛ぐための家具であることからも座り心地は絶対欠かすことは出来ません。

多くの場合は安価だが何処かデザイン性が野暮ったいとか、座り心地が良くないとか、それらを求めると海外ブランド製品が代表するようないきなり高額製品になってしまうことは良く耳にすることです。

更に、その海外ブランド製品においては、日本人の体格や生活スタイルにはベストマッチしないことも少なくなく、どこかで妥協点が生まれているようにも感じます。

お好みの座り心地も様々で、ソファにおいては単に腰掛ける動作に限定されないことからもベストマッチするものを探し当てることは相当難しいことだと言うことになるのでしょう。

それゆえカスタマイズ可能とすることはある意味必然とも言えるものの、それをデザイン性にも当て嵌めることは多少なりとも無理があることも事実です。

例えばお好きなデザインや幅のアームを自由に選定いただくことが可能との製品も見受けるものの、これはプロの領域ゆえそこに融通性を持たせることは逃げに感じます。

プロとして責任を持って上手に導くことが大事になりますので、その過程は複雑にならないように心掛けたいものです。

「先ず実行」

16歳の環境活動家にまつわる話題が注目されているようですが、それはともかくとしてもやはり地球温暖化の影響は確実に身に迫るものがあることは否定できないように思われます。

そのような状況下において、小さなことかもしれませんがやはり結果として使い捨てになるような家具は如何なものかと感じることが多いものです。

日本においては、なぜだかソファは消耗品としてイメージされることが多く、メーカー各社もそれが当然の如く製造/供給され続けている現実があるようです。

その背景として、将来的に転居される可能性が高い特に若い世代においては、都度買い替えることを前提とした考え方を暗に推奨している可能性も否定できません。

それだけに高額となるものは必要ないとの認識になるのでしょうし、ずば抜けて良くも極端に悪くもないいわゆる「そこそこなもの」とのコンセプトは一般的に広くマッチするのかもしれません。

結果として多くの消耗品が生み出され、一定の期間を終えると多くの部分は再生されることなくこの地球上で処分されることになります。

木材等、同じ地球上の貴重な資源を用いるのであれば、壊れないように丈夫につくることにより長持ちしますし、それに掛かる費用はもしかしたらそれほど大きな比率を占めることもないのかもしれません。

製造面においては、実績に裏打ちされた既存の技術を用いた製法が最も効率が良くコストも抑えられていると考えがちのようですが、先ずはこれを見直すことで同等コストにてもっと良いものがつくり出される可能性も否定することなく柔軟な姿勢も必要になると思われます。

何事も現状を大きく変えることは難しいと思われますが、小さなことからでも確実に実行することを強く意識する必要がありそうです。