「好き嫌い」

多くの人にやさしいことやものとして、ユニバーサルデザインと言う概念が存在します。

このこと自体とても意味のあることでしょうし、その範疇は多岐にわたるものだと思われます。

しかしながらそれは多くの人に好まれるデザインと言うこととは別で、どのようなデザインにも当然のように好き嫌いはあるものです。

出来ることならばそれを好きだと感じる人が少ないよりは多いに越したことはないでしょうし、この部分はデザインを考えるうえで少なからず意識することになります。

好き嫌いが激しくなりそうな癖の強いデザイン性は避けるべきだと言うことになりますが、多くの人に好まれるデザインとはどのようなものなのかについては明確な物差しがあるものでもなく、感覚的なものに左右されることになります。

別の尺度としての印象に残るものとしては、もしかすると万人受けするようなデザイン性のものよりもそうではないものの方が強いのかもしれません。

この部分も重要な要素であり、癖が強くなり過ぎないように特徴を表現することを意識することが個人的な基本姿勢となります。

デザインとはその匙加減でしょうし、良い意味であえて力を抜く部分も必要になることは経験でしか学ぶことは出来ないのかもしれません。

天然木を用いた家具の場合は工芸的な要素も含まれてくることからも、単なる外見上のフォルムだけではなく作りの部分もクローズアップされるべくデザインすることが大事になりますので、更に難しいこととも言えます。

同じ機能や性能を有するものであればデザイン性にて判断されることになるのですが、必ずしもそうではない家具の場合は唯一無二の存在になることも可能なものだけに、今後においてもオーセンティシティがその位置付けであることを強く意識していきたいと考えているところです。

「似て非なるもの」

ブランディングがうまくいくことにより、相応に注目を集める家具も少なくありません。

そのこと自体を否定することは出来ず、それも重要なポイントとなることを再確認する機会も少なくないのですが、どうしても製品自体の本質を見てしまう癖があります。

ブランディングするうえでは、製品自体はもちろんのこととして関わる全てのデザイン性が非常に重要な要素となり、それがすべて伴っていなければ成功することもないのでしょう。

この分野は各々のプロに任せることで少なくとも外見上の体裁はきれいに整えることは可能なのですが、製品自体の中身についてはメーカーの資質が問われることになります。

製品自体のクオリティは絶対的に安心できるものでなければ成り立たないのでしょうし、それが本物のブランドと言えるのでしょう。

そのことが証明されるまでには相応な時間も要することになり、多くの場合はその時期を待つことなく短命で終わっているのかもしれません。

反対に、急激にブランディングされることはなかったとしても、気が付けば立派なブランドに育っているものもあるのかもしれません。

一般的には表面的な恰好良さに意識が行きがちですが、肝心な製品自体にもそれまで以上に意識を傾けることをお勧めします。

その位置付けを把握するためにも多くの製品と比較することも大事でしょうし、その過程では見極めるために必要となる知識も少しばかり習得する前向きさがあるとそれに越したことはありません。

一般的には違うメーカー製品を横に並べて比較することは難しいことからも細かな違いについては感じにくいのかもしれませんが、とにかくいろいろな製品を良く見て感じることにより本質を見極める目を持つことが可能になります。

話題になればなるほど類似品が増えてきますが、似て非なるものが見えてくるようになれば家具の見方も変わってくると思われます。

「木部と生地」

ウッドフレームソファの最大の特徴と言えば、木部と生地の共存があるものと思われます。

このことは座面や背面が生地で張られた椅子にも言えることですが、この見え方とは違う部分に気付かれていない方は意外と少なくないようです。

椅子の場合はその性質上、壁を背負わせて設置することは少なく、また一般的には軽快な家具であることからも設置場所が固定される概念はないものです。

他の家具とは違い、正面だけが見える家具ではないことも普通の概念としてあるでしょうし、それを選定される基準も正面ばかりではなく側面や背面からの見え方も含まれるものと思われます。

ソファにおいては椅子ほど軽快な家具とは言えないこともあり、多くの場合は設置場所を決めたうえで選定されることになります。

それだけにそのサイズについては大きな選定要因となり、設置後の生活動線についても決して無視できない大事な部分と言えます。

間取りにより設置場所が必然的に決まってくることも少なくなく、ダイニングルームとリビングルームを仕切るようにレイアウトするケースも比較的多いものです。

その場合はダイニングルームよりソファの背面が見えることになり、そのこと自体は理解されていることが多いものの、背面についてはそれほど強く意識されることなく選定されることも珍しくないようです。

以前にも記した通り、ウッドフレームソファにおいては背面からの見え方も強く意識してデザインすることになります。

それは単に木部のデザイン性だけではなく、ソファとして機能させるために必要なクッションの見え方についても同程度意識しているのです。

ソファの場合は張地選定もとても楽しく迷われる部分ですが、ウッドフレームタイプにおいては木部と生地が組み合わさった際の見え方を最優先されることにより新たな発見も生まれるものと思われます。

「デザインの関わり方」

どのような業界においても、各々の分野には各々のスペシャリストが存在することにより、結果としてとても素晴らしいものが出来上がるのだと思われます。

その業界の成熟度によりその質も違ってくるのだろうと思われますが、少なくとも先ずはそれらスペシャリストのことを尊重する必要があるのでしょう。

それらを統括する立場の人間には特にその意識が必要になるのでしょうし、そのことが思いのほか難しいことであることも充分理解しているつもりです。

人を信じて任せることほど難しいことはないでしょうし、自分自身が少しばかりその分野の知識を有していれば尚更のことでしょう。

デザイナーの立場としては、そのようなことを充分理解したうえでプロ意識を持って取り組む必要があるのだろうと考えており、それが良い意味での抑制になるのだろうとも考えています。

常に言い続けていますが、デザイナーはアーティストではないからであり、個人の感性を押し付けることは避けるべきです。

使命はより多くの方々に普通に接していただけるものを創り出すことであり、そのことにより少しでも生活が豊かに感じられるとすればとても嬉しいことです。

そのことは企業としての生産性にも繋がり、結果として景気全体にも影響を及ぼすことになればそれに越したことはありません。

しかしながら家具業界に目を向けるとそればかりではなく、工業製品だと割り切って大量生産することには少なからず抵抗感があるものと思われます。

手作りだとか工芸だとか、少なからずそのような要素が入り込んでいるものが家具である以上、そのことも大事にし続ける必要があります。

安価な製品一式をとりあえず保有することが豊かさに繋がるものではないことを、今一度考える機会を生み出すような製品創りが必要になるのかもしれません。

「こだわり」

オーセンティシティ家具においては、そのすべてについて相応なこだわりを持って製造されています。

デザインのこだわりと言えば、やはり最高級の材料の活かし方にあり、この意識は自身にとっての程よいプレッシャーになっていることが幸いしているのかもしれません。

感動するくらいの素晴らしい材料を前にすると神々しさにも似た感覚を覚えることになり、それが樹の持つパワーだと感じとることから始まります。

そこから生まれたデザインを具現化することになるのですが、樹のことを知り尽くした職人中の職人の存在無くしては本当の意味でのオーセンティシティにはならないものと思われます。

丸太の割り方次第で材料としての良し悪しが決まってくるようですし、その部分までコントロール下に置くこと自体一般的なメーカーでは難しいのでしょう。

このように製材された材料であっても当然のようにひとつとして同じものはありませんので、どのように使うのかによって同じ製品であっても似て非なるものが出来上がるのかもしれません。

このように、材料の活かし方についてはかなりのこだわりを持って製造されているもので、ソファにおいてはこれに加えて絶対的な機能性を持たせる必要があります。

座り心地においてもオーセンティシティである必要があるのですが、このことは意外と難しいことも事実です。

この分野は樹とは別のソファ専門メーカーのノウハウがなければ完成しませんので、この2社がタッグを組むことがなければ生まれないものだと考えればとても希少な存在と言えます。

すべてにおいてこだわりを持って作られていますので、相応なこだわりを持って選ばれることになっているものと思われます。