「ソフト面」

誰のためのインテリアコーディネイトなのか…、疑問に感じることが少なくありません。

必ずしもすべてに当て嵌まるものではないことは重々承知していますが、どうやら構造的な問題がありそうです。

施主にとっては少しでも安く家具やその他インテリア製品を購入したいとの意識が働くことも一般的でしょうし、供給側の多くはインテリアフェアと称してまとめてそれらを提案/販売する機会を設けています。

それらにメーカーとして参加することは当然メリットがあることからもお互いの思惑が一致したところで成り立っていることは間違いありません。

施主にとっては安く購入することが可能となり、何よりもコーディネイトされた一式をまとめて購入することが可能な点が大きなメリットと感じることが少なくないものと思われます。

多くの場合そこにはプロのコーディネイターが介在することになり、施主にとってもそれゆえ安心との気持ちになりお任せすることになるのでしょう。

ここまでは自然な流れとして特別違和感を覚えることはないのですが、問題はそのあとのコーディネイトの中身にあり、具体的なその内容と言う意味合いではなく製品の選定基準にあります。

いろいろな意味においてそれを選定することが自身のメリットに繋がることも少なくないようで、その背景としてはコーディネイトと言うソフト面のフィーがしっかりと定まっていないことがあるようです。

それゆえ、もしかするとそのコーディネイトはベストなものになっていない可能性も否定できず、またそのような背景からも結果としてパターン化することも珍しくないように感じます。

これは業界全体が抱える問題とも感じるため、やはりソフト面の重要性についていろいろな立場から理解することだろうと考えます。

「唯一無二」

家具に限らず、売れているものは往々にして類似性が高いデザインのものが増えてくるものです。

当然のように元祖と言われるものは存在するのでしょうが、それがかなり前に生まれたものであればその当時を知らない世代にとっては既に何が元祖なのか分かりません。

競合するメーカー間においても、類似品が出てくるとどっちが元祖だとかとの内容も聞こえてくることもありますが、本当の元祖は別にあることも少なくないように感じます。

多少なりともデザインソースと言うものは存在するものですが、デザイナーの場合はプライドもあるため自制心が働くものです。

しかしながら古い体質の家具メーカーにおいては、未だにデザイナーに依頼することなくすべてを社内で完結させるところも少なくないようです。

そのような場合は類似品問題が少なからず発生するようでもあり、そうなりやすい背景があることは容易に想像が付きます。

先日もある壁面収納家具メーカーのショールームにお邪魔することになったのですが、いろいろなソースがベースになっていることからもいろいろなテイストが混ざり合っていることが見えてきます。

造作家具の性質上、明確なコンセプトが見えない方が返って良いのかもしれませんので一概に言えないものの、何らかの変化をつけるためにと例えば異種素材を取り入れる等の工夫は見られても感動を与えるような製品には仕上がっていないものです。

やはり明確なコンセプトが必要なのでしょうし、独自性の高いデザイン性でなければ感動を与えることは難しいことも再確認することになりました。

オーセンティシティ家具においては、類似品が生まれる余地がないくらいの唯一無二の存在で在り続けたいと思っているところです。

「らしいデザイン」

例えば自動車において、相応に興味を持たれている方であれば、仮にフロントマスクに付けられているエンブレムがなくてもほぼメーカーが分かります。

もちろん規定のエンブレムも含めてデザインされており、それにより自社ブランドを主張する目的があることも間違いないでしょう。

時代によりデザインの傾向は移り変わり、同世代に生まれたものは明らかにその特徴が共通しているものの、一方ではメーカーにより明らかな違いがあることも確かです。

また、時代がどのように移り変わろうともメーカー独自の特徴は継承されていることが、ある意味とてもすごいことだと思われます。

それが「らしさ」であり、当然のように好き嫌いはあると思われますが、その各々が独自の存在感を示し続けているのです。

ジャンルは違いますが、家具においても同様に機能性も求められることからも基本形状に大きな差別化を表現することは難しいと言えます。

人間が使うところが共通点であることからもある意味当然のことで、いわゆる人間工学を無視することは出来ないからです。

オーセンティシティ家具においても、その各々において人間の存在を無視することは出来ないのですが、その中で明らかな差別化を図ることが求められることからもデザインはもちろんのこととして、それ以外のすべての工程において差別化を図る必要があります。

デザインはある意味表面的なものですが、それを具現化する過程の違いにおいて出来上がりがまったく違ってきますので、会社としての材料調達力に加えて工場の製造力も必要不可欠なものです。

オーセンティシティ家具においても、すべての「らしさ」を大事にしながら更なる存在感を表現できればと考えています。

「工場」

製販がバランスよく伴うことにより初めて両者が成り立ちます。

お客様と直接接することになる販売サイドの重要性は言うまでもなく、その中より感じられることを製品開発に活かすことも可能になるものと思われます。

販売に至るまでには都度違った経緯もあり、仮に販売に至らないケースにおいてもそれらすべてを良い経験として次に活かすことも可能なため、その点においていろいろと勉強する機会に恵まれているとも言えるでしょう。

一方の工場サイドにおいては、市場からの直接的な刺激と言う観点においては販売サイドのそれに及ばないことは事実ですので、黙々と製造に取り組むイメージが強いものです。

このような関係性からも、ともすれば販売サイドのポジションの方が上のように感じてしまうことも珍しいことではないようですが、これは明らかに間違っています。

同様なことは施主に近い立場のインテリアコーディネーターにも言えるように感じており、多くのメーカー製品を提案する立場からも自然と双方の関係性に優位性を見出していることも珍しいことではないように思われます。

少々乱暴な言い方になりますが、どこかに「販売あって初めて工場が成り立つ」との意識が芽生えてくるのかもしれません。

しかしながらそれはまったく違うもので、いろいろな製品を供給する側であるメーカー(工場)の存在無くしては成り立たないからです。

もちろん製造機能だけを有していても成り立ちませんので、製販が対等の立場にて尊重し合うことが大事になります。

そのためにもお互いの立場を理解し合うことだと思われ、時折交流する機会を設けることも必要でしょうし、何よりも良好な人間関係や信頼関係を構築する配慮が必要になるものと思われます。

「納得」

高額品を求められる時は特にだと思われますが、充分納得できるものであることが重要になると思われます。

そのためにも事前にネット等で充分調べ上げ、実店舗にて実物を確かめることが出来れば更に安心ですので、それゆえネットショップにて購入される機会も益々増えているのでしょう。

このように多くのものはネットショップにて購入可能な時代ですが、ネット上に書き込まれた情報だけでは判断できないものがあることも事実です。

一般的にはレビューの件数が多いほどそれが売れている証拠ですし、それが多ければ多いほど評価もまちまちゆえ参考指標となる点数をひとつの判断材料とすることも悪いことではなさそうです。

しかしながらそれだけでは判断できないことが少なくないとも思われ、価格によっては大きな期待を寄せることなく購入に至ることもあるのかもしれません。

少々乱暴な言い方ですが、「ダメもと」との意識で購入するケースが増えることにより、ほとんど使用されることなく廃棄処分されるものが更に増えていきそうです。

これも納得の上での購入かもしれませんが、同じ納得ならば期待を大きく上回るくらいの本当の意味での納得感を得たいものです。

家具においても決して例外ではなく、そのほとんどをネットショップにて購入可能となっているものの、典型的な体感製品となるソファにおいては実店舗にて実物を確かめない限り事前に充分な納得感を持ち購入することは不可能です。

更に、実店舗にて家具全般に精通した方より詳細な説明を受けることがなければ判断できないことも少なくありません。

もしかすると最も納得し難いものがソファかもしれませんので、ネット情報だけに頼ることなく、自分自身で本質を見極めるためにも可能な限り多くのソファに触れ実際体感されることをお勧めします。