「ソファ用センターテーブル」

「ソファ用センターテーブル」

ソファにおいては、古くは応接セットのように言われたことを思い出します。

一部の住宅には玄関より通ずるお客様用の応接室なるものもあり、そこには対面でソファが設置され、更にその間にはセンターテーブルも設置されていた光景も懐かしく思い出されます。

そのような役割とは大きく違ってきているものが現在のソファとなり、基本的にご家族にていろいろな姿勢で寛ぐための家具となります。

必ずしもきちっと腰掛けるだけでもないため、それによりソファ前に設置されることがお決まりだったセンターテーブルの需要も徐々に減ってきたようにも感じられますが、一方ではやはりテーブルは必要との認識が残っていることも事実です。

これにはもちろん機能性もあるものの、ソファ前に設置することのセットでのバランス面も背景にあるものと思われます。

ソファ前に敷かれることが多いラグや絨毯とも関係性があるようで、リビング内にそれらを設えることによりリビングが完成するとも言えるかもしれません。

フローリングの上にソファをポツンと設置した場合、何だかソファだけが浮いてしまい文字通りプカプカ浮いてしまっているように感じられますが、その前にラグ等を敷くことにより一気に落ち着くものです。

更にはその上にセンターテーブルを設置することによりセットとしてバッチリ決まってくるのでしょうが、一方ではソファ前に設置するセンターテーブルの実際の使い勝手について疑問視される声が少なくないことも事実です。

例えば飲み物を取る際にはかなり前屈みの姿勢を取る必要もありますので、それであれば手元で機能を満たすものが良いとの理由によりソファに引き込んで使用可能な小さなサイドテーブルの需要もあるものです。

しかしながら飲み物を倒すことでソファを汚してしまうような手元ゆえのデメリットも存在しますので、設えの観点よりソファにマッチするセンターテーブルも今一度見直してみては如何でしょうか。

「情報更新」

過去にも何度か記してきましたが、日本国内におけるソファに関する各種情報は不思議と更新されることなく古い情報が一切の疑いもなく残っているように感じます。

家具の中でも特に進歩のない古い業界と言ってしまえばそれまでなのですが、本当に良いものをつくろうとするメーカーの気概がまったくないようにさえ感じてしまいます。

特にソファの内部は悪い意味でのブラックボックスとなっており、多くの場合その部分には特段語ることがないことからも、それ以外の部分に注目してもらえるようなご案内になっているようです。

その部分に興味を持たれ知りたいと思う人も少ないのかもしれませんが、ソファは見えない部分が最重要ポイントとなりますので、あえてその部分に注目することが失敗しないソファ選びの基本と言っても過言ではありません。

しかしながらそうではない現実からも先ずは外見や座り心地に意識が向くでしょうし、ソファにおいては特に予算面が重要な選定基準になっているようにも感じます。

その背景としては、数万円から数百万円までの二桁も違う価格帯が更に分かり難くしているものとも思われ、何よりも安価なものが氾濫していることからもユーザーの意識面は向上し難い環境にあるとも考えられます。

そのように考えるとそれは多くの既存メーカーの責任でしょうし、「ソファは〇〇万円まででなければ売れない」との根拠のない古い考え方が障害になっているとも言えるでしょう。

それ以上に大きな問題点として、内部の見えない部分に用いられるベース部分のクッション材にはSバネ(スネークバネ)が最高の高耐久部材だとするとても古い情報が更新されることなく現代においても残っていることにあります。

文字通りスネーク状にくねくねと曲がったバネ材となるのですが、元来製造コストを抑えるために開発されたものであることを偽りなく説明のうえ、更には将来的には少なからずきしみ音が発生することも充分に説明する誠意が必要だと感じます

「オーバーカバー」

ソファの生地選定にあたり、機能性ばかりに意識を向けることは決して好ましくないことは常にお伝えすることになります。

ペットを飼われているご家庭は少なくなく、それゆえスナッギング(爪の引っ掻き)に強いとか、汚れにくいとか、汚れが目立ちにくいとか、汚れても容易に落とすことが可能とか…そのような条件を並べる方も少なくありません。

そのような機能性生地は海外メーカーも含めて相応に発売されているもので、先日は来日されたスペインのメーカーより案内を受けることになりました。

事前にイタリアメーカー製が主力となることはお伝えしていたものの、その理由も聞きたいとの趣旨もあるようで直接お話する機会に恵まれたものです。

機能性生地では定評があるメーカーとなり、国内においても一部を採用されているソファメーカーも少なくない現実もあるため、それら国内メーカーの考え方も探ることになりました。

表現方法が難しいこともあり明確に記すことは控えますが、少なくとも高級ブランドメーカーと言われるところではその機能性を大きく打ち出すことはないようです。

あくまでもそのような機能性にこだわりを持たれている方に向けてそれらもラインナップに加えているようにも感じられたもので、やはりそれだけではない生地選びを推奨していることも想像できるものでした。

続いて数多くの豊富なイタリア製生地をご覧いただくことになり、それにより当方が言わんとすることは察していただけた様子です。

そのように考えると、機能性にこだわりを持たれている方においても、数多くの豊富なイタリア製生地をご覧いただくことにより考え方にも変化が生じることを再確認することにもなりました。

一方では、お気に入りのソファをペットから守りたいとの気持ちも理解できるもので、今までは否定することが多かったものの、あくまでもテンポラリーユースとなり大きくデザイン性も損なわないことを条件として、機能性生地を用いた専用のオーバーカバーも準備しても良いのかもしれません。

「楽しく選定」

その表面積からも、ソファにおける張地の役割はとても大きいものです。

いわゆる椅子張地となる生地は何十年にもわたり数多く見てきましたが、総合力から言えばやはりイタリア製に勝るものはないだろうと個人的には考えています。

もちろん各社特徴が違うことからも、それら多くのイタリアメーカーより直接買い付けることが前提となりますので、必要に応じて生地問屋より都度仕入れるのであれば、もしかすると大きなメリットは感じないかもしれません。

何よりもその色味や発色性にあると思っており、何とも表現できない色出しのセンスはやはりイタリア人ならではとも感じます。

一方では、日本人の一般的な感覚では如何なものか…とも感じてしまうものも一部では見られますが、それもイタリア人ならではのチャレンジ精神やそのいかなる結果も先ずは称えるイタリア人気質が背景にあると考えれば充分納得できるものばかりです。

そのような背景もあり、ある意味おもしろい生地が多く発表されますので、それらに触れ続けることは決して飽きることはないものです。

その組成においては、天然素材だけではなく化学繊維も上手に用いる印象があり、素材感や機能面だけを重視するようなこともありません。

それだけに変化に富んだおもしろいものが多く発表されますので、直接仕入れることを前提とすれば総合的にコストパフォーマンスが高いことも事実です。

このようにソファにも用いられる椅子張り地はとても豊富で、その各々において張りあがった際の見え方も様々となることからも、同じソファであってもカバーを替えることによりまったく違ったソファに見せることも可能です。

もちろん機能面をまったく無視するものでもありませんが、その比重が多くなればなるほど折角の豊富な生地群の選択肢がかなり狭まりますので、結果として本末転倒と言った結果を生み出すことも珍しくはありません。

カバーリング仕様のソファにおいては、張地自体を楽しむ気持ちも持ちながら選択するときっと満足できる仕上がりになると思われます

「メンテナンス性」

オーセンティシティソファにおいては、一生ものとして製造しています。

最大の特徴となるウッドフレーム部においては、何十年の単位を超えても充分使用可能だと思われます。

その間は経年変化も楽しめますし、特にブラックチェリー材においては100年もすればアンティーク家具のような深くて濃い色味へと変化していくようです。

そうなると余裕で次世代へと受け継ぐことも可能なのですが、いわゆる消耗品と言われる座/背/アームクッションの中材や表皮材となるカバーについてはメンテナンスや一部交換も必要になります。

フェザーにおいてはお布団の打ち直しのようにヴォリュームが失われた分充填も出来ますし、場合によっては新品のフェザーバッグに交換することも可能です。

その内部に仕込まれているウレタンにおいても、ファスナーにて簡単に脱着可能な仕様ゆえ新品に交換することも可能です。

表皮材となるカバーにおいては、それ自体の劣化によるものだけではなく気分次第で手軽に交換することも可能ですので、飽きることなく末永く使用可能と言えるでしょう。

以上にて完結しているようですが、実はそれ以外にかなり重要な部材があります。

それはベースクッション材とも言える、イタリア製最高品質のウェビングテープを張った座枠になります。

張りぐるみタイプのソファの場合は、仮にこの部分のメンテナンスが必要になった場合は一旦工場に戻す必要があるのですが、オーセンティシティソファの場合はこれも簡単に交換することが可能なのです。

基本的に何十年使用してもほとんど劣化が見られない素材となるのですが、100年単位となるとやはり張り替えが必要になりますので、その部分も含めて容易にメンテナンス可能となることは最大のポイントと言っても過言ではないでしょう。