「座り心地」

「座り心地」

ソファにおける座面のクッション性において特に多いものとして「長時間座っていても疲れないものは硬めの方ですよね?」との質問になります。

また腰痛を持たれている方においては、硬めのクッション性であることが絶対条件のようにお話されることもとても多いものです。

一般論としては正しいのかもしれませんが、ソファにおいては必ずしもその限りとは言えないことが現実です。

少なくとも「腰痛対応=硬めのクッション性」との認識は一度リセットしなければ、その方にとっての最適なソファ選びには結びつかないだろうと考えています。

現実的に、当初はとてもやわらかなクッション性に感じられていたものであっても、長時間腰掛けてみた結果としてこれが最も適していたとの声も少なくないものです。

もちろん座面のクッション性だけで判断することは出来ず、背もたれとの兼ね合いもとても重要になります。

むしろこのバランスが最も大事なことだと言っても過言ではなく、従って単に座面のクッション性(硬度)を判断基準とすることは最適なソファ選びにおいて妨げになることは間違いありません。

更に、座面や背もたれ部のクッション性だけの問題ではなく、それらの角度やその関係性もとても重要になるもので、それゆえとても専門的な分野になると言えるでしょう。

尚且つ、座面までの高さ(SH)や座面の奥行き(SD)も密接に関係してきますので、やはりプロのアドバイスが重要になることを認識することから始めた方がいいのかもしれません。

それらを熟知したうえでのソファデザインとなりますので、単なるフォルムデザインに特化したものを見抜く力も重要になるのかもしれません。

「程々」

ありがちなこととして、デザインと装飾の境界線が曖昧になってしまうことがあるようです。

特に室内においては、6面すべてに何かを施すことに意識が向きがちのようで、時にはやり過ぎてしまうことも珍しくないことなのでしょう。

その空間に設置されるソファやチェアにおいても同様な意識が働くようで、これらの場合は底面を除く5面ということになりますが、その各々に何かを施すとの意識が強くなることにより、結果として装飾色が強くなるのだろうと考えています。

おそらくデザインワークのプロセスの問題だと思われ、例えばデザインの基本となる静物デッサンを行う際に必要な全体的に正確な形をとるとの意識やその必要性を再確認するものです。

一点に意識を集中させ部分的に描き込むことは全体バランスを取るうえで失敗の原因にもなりがちですので、おそらくこの経験がデザインに生きるものと信じています。

更に、意識を一点に集中させる癖がついてしまうと、往々にしてやり過ぎてしまうことに繋がるようで、結果として全体的なまとまり感に欠けたものに仕上がってしまうようにも感じています。

また、ある素材や材料にこだわりを持ち過ぎることも避けたいもので、特別な事情がない限りこれを用いることが条件とならないように意識する必要性もありそうです。

これは過去に何度も記していることですが、デザインには良い意味での抜きどころも必要になると考えており、特に寛ぎの機能を重要視するソファにおいてはこれにより程よく緊張感も和らぐものです。

 

つまりやり過ぎないことが大事になると言うことであり、これはある意味とても難しいことなのですが、やはり程々に抑えることを常に意識することが必要になりそうです。

「消耗品」

ソファのイメージとして、最も多いものに耐久性に対する懸念があるように思われます。

座面等が直ぐにヘタってしまうと思われている方がとても多く、それゆえそれほどまでに高額なものは必要ないとの意識になるようです。

その背景としては、何と言っても実際そのような製品が氾濫していることにほかならず、これはメーカーサイドに問題があると言っても過言ではありません。

卵が先か鶏が先かとの議論になってしまいそうですが、そのような製品があまりにも多く結果としてソファには大きな期待を寄せることがなくなってしまったように感じます。

尚且つ、ソファの価格帯についても良からぬ常識を植え付けることになったものとも考えています。

何処に根拠があるのか分からないのですが「安くなければ売れない」との意識がメーカーサイドに定着したことが背景にありそうで、これは一般消費者の責任ではなくすべてはメーカーにあるとも考えています。

何よりもメーカーとしての使命とも言えるユーザーのことを真剣に考えていないことに発端があるのでしょうし、その点において無責任な製品開発及び市場への供給責任を問われるべきでしょう。

このような背景もあり、オーセンティシティソファの価格帯は一般的に高額な部類に分類されてしまうため、そのクオリティに充分見合ったものであることをご理解いただくための詳細な説明は欠かせません。

その結果としてほとんどの場合はご理解いただけることになるものの、一方では「もう少しでもスタートラインが上の方にあるといいのに…」と感じてしまうことも事実です。

一般消費者の意識を変えることは容易ではありませんが、企業努力を継続することにより少なくとも「ソファ=消耗品」との認識が少しでもなくなるように引き続き活動したいとの気持ちです。

「ファブリックとレザー」

ソファの張地として、ファブリックとレザーの選択肢で迷われる方も見られ、「どちらの方がソファに向いているのでしょうか?」との質問を受けることもあります。

一般的に、レザーの方が汚れにくいとか、お手入れが簡単とか、比較的メンテナンスが楽との意識を持たれている方が多いようです。

一方、ファブリックは汚れやすいとか、ほこりがたまりやすいとか、ともすれば良いイメージを持たれていないことも珍しくないようです。

結論から言いますと、少なくともどちらの方がソファの張地として向いているのかとの単純な論点にはならないと言うことです。

オーセンティシティソファのように、フェザーをたっぷりと使用されたストローのある座り心地の場合は、その分空気の抜けが必要になりますので、均等に抜けるファブリックの方が向いていると言えます。

レザーの場合は、素材自体空気が抜けることはありませんので、見えない部分をファブリックとしたりメッシュ鳩目等にて空気穴を設けたり、素材自体にパンチングにて無数の小さな孔を設けたりと、相応の加工が必要になります。

従って、硬めでストローク(沈み込み)が少ない座り心地の場合は空気の抜け量は少ないこともあり、その点レザーであっても問題ないとも言えるでしょう。

何よりも、レザーの場合はそれ自体の素材感により程よい緊張感が漂いますので、そのような空間づくりには適していると思われます。

それとは対照的に、ご家族で気兼ねなくゆっくりと寛ぐことを主目的とするのであれば、やはりファブリックの方が適していると思われます。

レザーには感じられない温かみに加え、組成や織りによる様々な触感もありますし、お手入れの観点では脱着式の仕様であればクリーニングも可能ですので、ある意味清潔に保つことも可能です。

要するに、ライフスタイルによりそれに適したものがあると言うことですので、単なる素材の比較やメンテナンス性にとらわれることなく総合的に選定されることをお勧めします。

「コミュニケーション」

家具業界に限らず、いわゆる訪問にて行う通常の営業活動はままならない状況が続いているようです。

そのような状況からもオンラインによる商談を試みる動きもあるようで、これが永続的に行われるとは思われないものの、これを機に営業のスタイルも多少なりとも変化するのかもしれません。

当方においてもビデオミーティング等を行う機会が少しばかり増えてきており、その便利さともどかしさを感じているものです。

何と言っても遠方であっても容易に繋がることが出来ることは最大のメリットでしょうし、通常の電話では伝わりにくいニュアンスも明らかに伝わりやすくなります。

一方では、多少なりとも生じるタイムラグや資料の共有にはもどかしさを感じることも確かですが、特別な理由もなく緩く繋がるような家族間のやり取りではとても重宝するものです。

これも慣れの問題かもしれませんが、仕事で使用する場合にはやはり実際顔を合わせて話さなければ伝わるものも伝わらないと考えてしまう世代であることも否定できません。

ともかくも何もしなければ良い方向に向かうことは現実的にあり得ませんので、このような時期においても何らかの働きかけは必要になるのでしょう。

新規開拓は難しい状況からも、可能性としてはやはり既存の状態を強化することになると思われ、その効率面においても吟味する必要がありそうです。

少なくとも一昔前の概念は通用しない時代に益々なっていくものと思われますので、世代を言い訳にすることなく積極的に取り組む必要があることも間違いないでしょう。

時代に伴い各種ツール等が変わったとしても、最終的には人間の気持ちが大事であることに変わりはないと思われますので、やはりコミュニケーションは今後においても大事にしていきたいと考えます。