「耐久性」

「耐久性」

「良いものを長く」がエコの基本であることは言うまでもありません。

その対極にあるものが消耗品と言えるような粗悪な家具になるのですが、多くの場合それを消耗品だと思わずに購入されることになっているようです。

実際使ってみると相応な期間でかなり劣化して来ますし、ある程度は想定しているものの、一般的にはそれをも上回る劣化スピードなのかもしれません。

いわゆる「値段なり」と言うことでしょうし、どこかでそう思っていることからもそれに対しては大きなクレームに発展することも少ないのかもしれません。

反対に決して安くもないものを購入された場合は、消耗品だとは決して思いたくないでしょうし、ある程度の期待感を持って使用されることになると思われます。

それだけに期待外れとなればクレームに発展することも自然かもしれませんし、そうならないためにも予防線を張ることもあるようです。

特にソファにおいては比較的良く耳にすることであり、10年保証と謳うところに逆にそれが表れているように感じます。

とは言ってもクッション内部ウレタンやカバー等、明らかな消耗品だと言える部分は保証対象外になりますし、構造体の部分のみに適用されるとすれば反対に「10年しか持たないの?」と言うことになります。

デザイン性を如実に表現するフレームに無垢材を用いたオーセンティシティソファにおいては、実際の加工や組み立てはもちろんのこととして、それに使用する材料調達から加工前の大事な工程もすべて自社で行っていますし、特別保証期間を設けることはありません。

クッション内部ウレタンやそのカバーにおいては、将来的に容易に交換することも可能な仕様になっていますので、長いスパンでメンテナンスしながら代をまたいで末永く使用可能な究極の高耐久性エコ製品だと言えるのです。

「素材」

家具に使用される樹種としては、ずいぶんと長く常に高い人気を維持し続けているウォルナット材があります。

「次なる樹種は何だろう」と思いながらも一向にこの人気は衰えることはないもので、既に完全に定着したものと思われます。

反対に言えば、多くのメーカーではウォルナット材を設定することは当たり前のことになっているのですが、その使われ方は様々なこともあり一般の方々にとっては少しばかり分かりにくいものになっているようにも感じます。

比較的多いものとしては、いわゆるウォルナット色と天然のウォルナット材の色味の違いに驚かれるケースです。

歩留まりを重要視することにより、辺材部分の白太も使用することになるのですが、元来濃い色味の樹種だけにその違いはかなり目立つこともあり、それを補う意味合いで補色したものと思われます。

材料を可能な限り有効利用する意味合いにおいてこれを否定することは出来ないものの、その場合はそれを行っていることを知らしめる必要があるだろうとの個人的な見解を持っています。

更に混乱させるものとしては、全体としての均一性を図る意味合いにおいて、補色でもなく全体に塗装を施したものもありますので、既にこれはウォルナット材としての天然の部分はなくなっていると言えます。

当然のように天然木が持つ経年変化を楽しむものでもなく、人工素材のような不変性を重要視する方においてはむしろ好ましいものなのでしょう。

このように、天然木に対する考え方や求めるものも様々なこともありどれも否定することは出来ないだけに、正々堂々とその仕上げ方法については公表する必要があるものと考えます。

それにより天然木についての正しい知識も広く浸透することになるため、我々家具業界に携わる者がじっくりと考える時期が訪れているものと思います。

「現状否定」

様々なことにおいて、肯定することは比較的容易かもしれませんが、否定となると相応に労力を要するものです。

当初は多少なりとも問題に感じていたことも、もしかするとそれに慣れてしまうとそれを問題と感じなくなることも少なくないように思われ、むしろ問題と感じないようにしているのかもしれません。

例えばCADでの作図や修正作業において、同じ結果を導き出す方法は何通りも存在します。

作業効率を上げるためにも当初はいろいろな方法を試してみるものですが、ある方法が自身に合っていると感じそれに慣れてしまうことにより、仮に他にもっと良い方法があったとしてもそれに移行することはありません。

このように考えると、同じことを長く続けることにより知らず知らずのうちに問題を内在化することにも繋がっていると言えるでしょう。

改善のためには常に問題意識を持つことが大事だと言われ、これは常に現状否定を行うことに等しいものだと考えれば、慣れは最も危険な状態だとも言えます。

加えて、そこに至る経緯や現状の取り組みに対して否定することがなければ、実績はさておき「自分たちが行っていることに間違いはないはず」・「もう少し頑張れば何とか実績も付いてくる」との意識が芽生えてくるのかもしれません。

多少の失敗は経験値として次に生かすことも出来るかもしれませんが、あまりにも長い期間その状態が継続すると、取り返しのつかないところまで進みかねないリスクをはらんでいることを強く意識する必要があるのだろうと思われます。

これは自分自身への戒めでもあり、何度か同様の失敗をしていることの原因を冷静に分析すると、ほとんどにおいて慣れが先行してしまったことによる問題意識の欠如があるため、常に良い意味での現状否定の意識を持ちたいと考えています。

「ひと手間」

無垢材を用いた家具においては、同じデザインのものであっても製造する工場が違えばまったくと言ってもいいくらい違うものが出来てくる場合も少なくありません。

一見して分からないものであっても、細部に目を凝らすことによりまったく違う世界が見えてきます。

例えばテーブルの剥ぎ天板において、接着剤の性能が格段にアップしたことにより、いわゆるイモ継ぎであっても充分な強度を保つことが出来るようです。

しかしながら、当然のこととして接着部の表面積が広いほど強度が増すことは間違いありません。

そのためにもフィンガージョイントを施すことになるのですが、このひと手間を掛ける工場はとても少なくなっているように感じます。

同様に、オーセンティシティファインシリーズにもこのひと手間が加えられているソファがあるのですが、そのことを説明しなければ先ず気付くことはありません。

同じ一枚の無垢材を一旦カットにてこれを施していることもあり板の色味も同じことからも本当に目を凝らさなければ見えてこないような部分なのに、本当にこのひと手間を施す必要があるのでしょうか。

答えは間違いなく「YES」で、それにより強度は数倍どころではない数値で格段にアップするのですから、何よりも安心感が天と地ほど違ってきます。

ソファの場合は全体重を預ける家具になることからも、この安心感は本当の意味での寛ぎを得るためには必要不可欠と言っても過言ではありません。

オーセンティシティにおいては、表面に見えてくるフィンガージョイントのみならず、表面上はまったく見えてこない内部にもこのひと手間を掛けていますので、代をまたいで末永く安心してご使用可能な本物の家具なのです。

「ラインナップ」

開発サイドとして、一つの製品の中にも豊富なラインナップを持たせ、可能な限り多くの要望に応えようとする意識は不自然なこととは言えないでしょう。

当然のこととして、幅広い需要を取り込む観点において販売におけるリスク軽減があるのだろうとも思われます。

消費者の立場とすれば多くのラインナップより選択できるのですから、自身にとってちょうど良いものが見付かるのではないか、との期待感にも繋がるのかもしれません。

このように考えればラインナップが多いことに越したことはないのかもしれませんし、両者にとって何も問題はないようにも感じてしまいます。

しかしながらこれはあくまでも消費者にとっての選択肢の広さであり、発信する立場の開発サイドとしては、この意識面だけでは難しいように感じます。

自然とお客様に迎合することにも繋がるでしょうし、それが本当にお客様にとって良い選択なのかについて考えると、必ずしもその限りではないようにも感じます。

特に家具においては価格差がとても大きなものの代表格とも言えるため、本物のプロのアドバイスがなければ難しいものと思われます。

例えばソファにおいて、同じデザインの中にローバックやハイバックのように座り心地に幅を持たせているものも少なくないのですが、デザインバランスとしてその両方にベストなものはあり得ません。

また、座クッションの置き方を縦/横と変更することにより左右の組み換えを可能とするカウチも見られますが、本来のクッション構造としてその両方の座り心地を満足させることは不可能に近いと言っても過言ではありません。

やはり自信を持って「これだ!」と言えるものを継続的に開発/発信する意識が大事になるのでしょうし、それが日本の家具文化の向上にも結び付くものだと信じています。