アングルと聞くとチャンネルとセットにてイメージされる方も少なくないかもしれませんが、それらは建築鋼材となりここでは違う意味合いとなります。
一般的にはカメラアングルのことを言い、つまり撮影する際のカメラの角度のことを指します。
また、そこから転じてモノの見方や観点のことを指すこともあるもので、個人的にはすべてにおいてこれが大事になるだろうと考えています。
少なくとも当方の時代では美大に入学する際には静物デッサンは必須科目でしたし、ある卓上静物に対して周りを囲うように受験生の場所(席)が定められます。
対象物に最も近い場所ではお風呂の椅子のような低い席となり、最も遠い場所では立ち席になります。
その場所は入室する際にくじ引きにて決められるもので、その点において公平なのですが、その場所によりデッサン画としての見栄えがまったく違ってくることが大きな問題点です。
絶対的な画力があれば少々不利なアングルであってもカバーできるのでしょうが、当時はその場所により合否が決まるとまで言われていたことが思い出されます。
同じモノを見るにしてもそのアングルにより見え方や感じ方も変わるもので、ある静物に対して真正面では奥行き感も表現しにくく画として単調に見えたりもします。
イーゼルの位置は一切動かすことはできませんので、自身の首を多少横方向に振ることによりカバーすることも常でしたが画面と視線の位置が常に変わることもあり相応に難しさを伴います。
純粋美術ではないデザイナーにおいてもモノの形を正確に捉える技術力は必須との考え方のもと入学後もデッサンの授業はありましたし、その基礎があっていろいろなアングルからの見え方も考えながらデザインする意識に繋がっていると思っています。